デンマーク国民の為につくられた椅子
今回の商品紹介は、チェア「J46」です。
シンプルなものって、派手さがないので目立ちにくいですが、結構万能だったりするんですよね。
このJ46は、そんな椅子なんじゃないかと思います。
世代は変わって行っていると思いますが、今のデンマークの人々のインテリアの基盤になった椅子・・・。
実はすごい!
この「J46チェア」は、1956年にデザインされ、当時のデンマーク国民の5人に1人が持っていたといわれる椅子です。
この椅子を生産しているのが、1866年に一般の人たちの日常生活に寄与することを目的にスタートした協同組合、
FDB(デンマーク生活協同組合連合会(Fællesforeningen for Danmarks Brugsforeningerの略称です)
の中の家具部門、FDBモブラーです。「丈夫で、美しく、座り心地が良い、そして手軽な価格」という信念の元、
デンマーク国民の消費者生活レベル向上を目指し、1942年に誕生しました。
FDBモブラーは、コーア・クリントが監修を担い、初代にボーエ・モーエンセン、2代目にはこのJ46チェアをデザインした
ポール・M・ヴォルタが、若干27歳で代表を務めました。
他にも、ハンス・J・ウェグナーやアルネ・ヤコブセンなど名だたるデザイナーがプロジェクトメンバーに名を連ね、
数々の名作を世に送り出し、その後の北欧デンマーク家具の模範となって今日私たちが目にする数々の
デンマークデザインが誕生した、とても重要な役割を担った生産機関なのです。
デザイナー達の妥協のない商品開発と職人たちの巧みな技術力、北欧の歴史や地勢によって育まれた文化、
これら全てが必然を持って混ざり合い生まれたFDBモブラーの家具は、当時の人々の暮らしを支え、
デンマーク国民の間に根付いていきました。
80年代に一部生産を中止していたFDBモブラーですが、人々からの絶大な支持を受けて2013年に復刻、
北欧デンマークで再スタートを切り、日本では2016年~販売をスタートさせています。
そんなFDBモブラーにおける最大のヒット商品であり、「丈夫で、美しく、機能的、そして手軽な価格」というブランドコンセプトを
極限までに追求した1脚がこのJ46チェアです。
2013年の復刻を機に、現在、半世紀の時を超えて再び注目を集めており、FDBモブラーのアイコンともいえる
代表的な作品の1つです。
流行などの短命な家具ではなく、丈夫でシンプルなデザインは、ウインザー家具を源流とする現代スウェーデン風のペグチェア
をモデルとし、どんな空間にも取り入れやすいです。
スポークタイプのデザインの良いところは、すき間があることでの抜け感があるので、空間が重くならないところです。
特にこの椅子はカラー展開も豊富で、ナチュラル、ホワイト、グレー、ブラック、レッド、ブルー、グリーンとあり、選ぶカラーで、
ポップにも、ナチュラルにも、モダンにもなる万能なデザイン。お気に入りの色を組み合わせて、自分らしい空間が作れます。
ラッカー塗装仕上げなので、ダイニングではお手入れ的にも使いやすいですが、キズなどは気にせず、使い込んでいきながら、
アンティーク感を楽しんで欲しいですね。
さらに、 このJ46×minä perhonenのスペシャルコラボチェア「Hippo」も!
一つのものが人の手に渡るまで、たくさんの人々が関わり、そこには数々の物語があります。
そして、ものづくりとは、作り手と使い手、それまでに携わる全ての人のためにあるものだと考えています。
デンマークと日本、国は違いますがそのものづくりに対する情熱や思いが共通する、
FDBモブラーとminä perhonen(ミナぺルホネン)。
日本・デンマーク外交関係樹立150周年をきっかけに、同じ思いを一つの形として生み出された「Hippo」は、
「J46」と、日本を代表するデザイナー皆川明さんがJ46のためだけにデザインした「minä perhonen」
のクッションとの特別仕様です。
より座り心地が柔らかく心地よく、カバのようなその愛らしさは、見るたびに和やかな心をもたらしてくれます。
限定商品の為、店頭にある分のみでのご紹介になりますが、この可愛らしいチェアも必見ですよ!
コラボ商品も含め、実は、北欧家具の歴史的にもおさえておくべきFDBモブラーという北欧ブランドを、これを機に、
まず知っていただけたらと思います。
ぜひ店頭でご覧ください!